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2023年10月10日 13:12
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北韓サッカー「暴挙」に見え隠れするプロパガンダ
デイリーNK 高英起の高談闊歩

 中国の杭州で開かれている第19回アジア大会における北韓サッカー代表の「暴挙」に非難が集中している。国際大会に久しぶりに復帰した北韓代表は準々決勝で日本と対戦。試合中はラフプレーを連発し、日本のスタッフに拳を振り上げて威嚇した。試合後には審判に詰め寄って猛抗議した。北韓選手らの暴挙はネットを通じて世界に拡散され、非難と嘲笑の的になっている。
北韓選手は過去の国際大会でもトラブルを多発し、そのつど非難されてきた。閉鎖国家ゆえに国際大会での振る舞い方を知らないからという見方もあるが、それは違う。北韓はスポーツの国際大会を国威発揚、すなわちプロパガンダに積極的に活用してきた。今大会に出場している若い選手たちはともかく、指導者層は国際大会での代表チームのあるべき振る舞い方を熟知しているはず。敗北すれば帰国後に収容所送りになるため、どんなことをしてでも勝利を勝ち取ろうとするという説もあるが、これも違う。
金正日時代の2010年、北韓サッカー代表は実に44年ぶりにW杯南アフリカ大会に出場するもポルトガルに7対0で惨敗した。帰国後に選手や指導者が炭鉱送りや命に関わる処罰が待っているとの説もまことしやかに伝えられたが、その後、海外でプレーする選手や出世した指導者もいる。勝敗によって政治的な処罰を受けるという話は最近は聞こえてこない。
暴挙の裏に反日意識があるからという見方もあるが、北韓の選手らは日本だけでなく韓国にも非常識な姿勢で接した。射撃競技で韓国チームが優勝し、北韓は準優勝。共に表彰台に上ったが、韓国国歌が流れている間に北韓選手は韓国国旗に背を向けた。韓国選手が話しかけても無視し、記念撮影も拒否した。柔道の決勝では優勝したにもかかわらず、準優勝の韓国選手の握手を無視した。
北韓国営の朝鮮中央通信は、対戦した韓国サッカー女子代表に対して「傀儡(かいらい)チーム」と最大限の罵倒表現で伝えた。これまで北韓は、悪いのは「米国の傀儡政権」であって、韓国民は敵ではないという姿勢だった。選手団は韓国の選手たちには敵対的な姿勢は見せず、かといって親しくもできない微妙な立ち回り方をしていた。
しかし今回はそうした過去の姿とも明らかに違う。韓日へ敵対姿勢をむき出しにする裏には、金正恩総書記の意向、すなわち欧米日韓への敵対意識が反映されていると、筆者は見ている。
金正恩氏は、世界が欧米日韓と中露の対立で割れていくのを歓迎している。当局も国民も選手たちも金正恩氏の世界観を感じ取って忖度し、あるいは指示を受けて、敵対姿勢を取っている可能性がある。だとすれば歪んだ形の金正恩式プロパガンダと言わざるをえない。
「政治とスポーツは別」という建前に反して、冷戦時代のスポーツ大会、とりわけ五輪は国威発揚の場だった。しかし現代のスポーツ大会では勝利を追求するだけでなく、選手たちの振る舞いやフェアプレーにも注目される。金正恩氏がいまだにスポーツをプロパガンダに活用するつもりならレッドカードを提示されてしかるべきだ。

2023-10-11 4面
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