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2014年08月15日 00:00
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【座談】いつまで分断を我慢するのか 建国革命を完結させよう<3>
中国の台頭と限界 韓半島への影響は

李江湖
中国は覇権国になれない チャイナ・ドリーム捨てよ

 中国の共産化は歴史的な必然だったのか。そして、米国と自由陣営の敵だった中国が、ニクソンとキッシンジャーによって西側との接触が再開したことは、米国の同盟国である韓国と日本にどういう影響を及ぼしたかについても簡単に触れてみよう。
 李江湖 私は歴史の必然だったと思わない。中国の共産化が途方もない高い代価を払ったことを見れば、歴史的な正当性があったとは到底いえない。共産化した中国では歴史的判断ミスや試行錯誤があまりにも多く見られる。
 李春根 中国の共産化は、米国務省内に左派が多かったため、本来止められたはずのものが止められなかったと見る。歴史の必然だという人々は、歴史をそのように解釈しているだけのことだ。
 洪 東西冷戦時代、米国の対中政策の大転換、いわゆるニクソンショックは、多くの学者たちからベトナム戦争の撤退とともに、東西冷戦でソ連を戦略的守勢に追い込んだ決定的な措置だったというふうに評価される。しかしそれは、あくまでもヨーロッパを中心としての評価だと思う。ニクソンとキッシンジャーがずっと政権を担当していたら後の政策管理をどうしたかわからないが、いかなる政策や戦略にも光と影があるように、中国が国連安保理の常任理事国に入ったことで、韓国と日本は中国の集中的な牽制の対象になった。結果から見ても、キッシンジャーはヨーロッパのためにアジアを犠牲にしたとしかいえない。特に、いまや韓国のフィンランド化が公に言われるようになり、そのことで韓日関係と韓米同盟が影響を受け始めているという現実を見れば、ニクソンやキッシンジャーを戦略の天才のように称えるのは韓国人としては主体性の問題ではないかとも思う。
 李春根 それが米国の大戦略だ。米国はある一国がアジアを支配できないようにするのが目標だ。
 李江湖 私もキッシンジャーのような人物は好きではない。ところが、今や中国は力をつけて、人でいうなら17~18歳程度の、無茶したい年齢だ。150年以上前の侮辱への復讐心も作用する。我に返るには後悔が必要だが、まだそれはない。国際社会に貢献することも期待できず、他国から略奪する経済だ。米国は日本、韓国、ドイツなどを最恵国待遇で助けたが、中国は19世紀の覇権国のように振る舞っている。
 李春根 中国の国防費の増加はナチドイツの増加より急速だ。だが、国の未来を最も正確に予測できる指数は人口で、将来、米国の人口が5億人に増えるとき、中国は9億人に減る。それも高齢だ。IMFは2015年から米国が5%成長すると予測している。逆に、中国の成長率は停滞、低下する。米国の人件費が中国の5倍でも、生産性が中国の5倍で、エネルギー費用が安く、輸送量が節約されるため、米国内の生産は増える。米国は2018年から石油輸出国にもなる。
急速に軍事費が増えつつある中国軍

 李江湖 中国は普遍的価値が打ち出せる普遍的国家にはなれない。「チャイナ・ドリーム」から覚めなければならない。完全なグローバル時代に中国が置かれている地政学的条件では覇権国家になれない。海洋時代に中国が覇権を求めれば、得るものよりも管理コストがかかりすぎる。潜在的な資源が最も多いのは米国。中国はあまりにも無理な試みをしている。
 李春根 米国では習近平を第2の毛沢東とも記述しているが、習近平は最も虚弱な皇帝ともいわれる。経済が苦しくなるなど内部的に問題が多いので、外部に噴出させていが、災いを招くだけだ。まずベトナム。フィリピンは弱い国だがベトナムと事実上の同盟になった。7月24日、佐世保港を中心に、日本、米国、インドの海軍が合同演習をした。中国が「チャイナ・ドリーム」を強調したための反応だ。中国の急激な台頭は、米国の戦略と衝突する。
 李江湖 日本再武装の動きの最大の貢献者は中国だ。中国の凄まじい国防力強化に脅威を感じない韓国こそ不思議な国だ。
 洪 日本など周辺国が中国の軍拡に直接対応する必要性は認めるが、戦略的にどれほどの効果があるのかを費用計算する必要がある。韓国はあまりにも国防費を増額していないことが問題だが、自由民主主義体制では国防費の大幅増額は難しく、同盟や集団安保体制の整備、特に新しい冷戦体制への対応も検討すべきだと思う。現に、日本、ベトナム、インドの3国だけでも総合的に中国の国力を凌駕する。
 李春根 米国は対中態勢整備が最大の当面課題だ。それに対して同盟国としての韓国は、はたして役に立つ存在なのかが問われている。
 李江湖 歴史的に中国大陸に強力な統一国家が登場した時期、韓半島は窮屈さを感じてきた。韓国が今最も力を入れるべきことは、日米との関係を強化し、中国共産党をそれに慣れさせることだ。韓国が日本と緊張関係を作るのは賢くない。
 李春根 国家安保政策は、最も脅威になる国家を牽制し、抑えることだ。脅威を判別する基準は、強大国で、隣接し、独裁国家である国の中から探すのが原則だ。日本は隣接した強力な国だが、民主主義国家だ。右傾化を懸念する人がいるが、左傾化するよりはいい。 (→4へ続く)

◆李江湖(イ・ガンホ) 1963年、釜山生まれ。ソウル大学社会学科卒。青瓦台広報行政官、国家戦略フォーラム研究委員を経て、時事誌『未来韓国』編集委員。

2014-08-15 3面
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